2009年1月アーカイブ

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新型インフルエンザなどの発生・感染拡大が人々の関心を集めたことにより、現在、酸化チタン(TiO2)に代表される光触媒コーティングが脚光を浴びております。
ガリュー独自開発ノズルによる旋回流を持たせた超微粒子を噴霧する技術は、かねてから「光触媒の塗布に最適」と多くの方々に評価・支持され、創業まもない頃から深く携わってまいりました。

SARSの世界的感染をWHOが警告した2003年、SARS対策用のマスクに使用する不織布の両面にチタニア溶液を含蓄処理する為の自動機器製作時、チタニア処理ステーション及びチタニア供給システム設計を開発・供給させて頂いたことがございます。
チタニア処理ステーション

当社開発特殊ノズルによって薬液はトルネード・マイクロミスト化され噴霧されます。この旋回流を持った微粒子は、不織布繊維の奥まで「ねじ込む」ように浸透、薬剤が乾燥後も剥がれ落ちにくくなるといった効果を持っています。

現在、光触媒は様々なメーカーから様々な仕様で販売されるようになりました。当社はこのような装置開発に携わった知識や経験の蓄積が、トルネーダー2/PT-2やソニックトルネーダーシリーズなど、大手光触媒メーカー様にて純正採用して頂く経緯となり、その他、最新コーティング技術に関する開発の「核」となっております。


sgr90spc.png[光触媒塗布用]
ソニックトルネーダー/SGR-90-SP-C-250G

展示会ご報告

展示会写真先週20日(火)から22日(木)にかけて東京国際フォーラムにて行われたベンチャーフェアJapan 2009は皆様のご厚誼により展示会も盛況のうちに終わり、弊社ブースも多くの方々に関心をお寄せいただくことができました、この場をお借りして心よりお礼申し上げます。

明日28日(水)〜30日(金)東京国際フォーラムにて行われる展示会「第38回インターネプコン・ジャパン株式会社角田ブラシ製作所ブース[東34-23(東展示棟 東4ホール 東34通路)]にて弊社提携出展しております。お近くにお越しの際は是非ともお立ち寄りください。

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2009.1.13 日刊工業新聞にて、株式会社 角田ブラシ製作所と弊社共同開発商品シート用ブラシクリーナーが、「乗物シート用ブラシクリーナー 小型で価格1/3」と記事掲載されました。

シート用ブラシクリーナーは手動蓄圧式スプレーヤーに充填された洗剤を回転するナイロンブラシの根元にスプレーしながら洗浄を行う仕組みになっており、少ない薬剤で洗浄できます。スプレータンク容量は5リットル、本体重量は約2キログラム。これまで主流だった米国製品より軽量小型、価格も1/3以下に抑えました。

ブラシサイズが3インチと5インチの2タイプがあり、別売りのシリコンカーバイド研磨剤入りブラシを使用することで、床磨きやワックス剥がしにも使用できます。


昨今大流行が懸念されている新型インフルエンザや鳥インフルエンザ対策に、短時間で殺菌洗浄処理が可能な弊社開発のオゾンミストが最適です。2007年3月首都大学東京 理工学研究科 内田諭博士に殺菌実験及び研究して頂いた実験概要と殺菌結果が弊社ホームページの「技術資料」内にPDF化され掲載されておりますが、今回は改めてこの研究結果を転載し、弊社開発オゾンミストの強力な殺菌力をご紹介させて頂きます。


殺菌実験報告書

作成日:2007/03/21
作成者:首都大学東京

報告書内容

  1. 研究目的
  2. 実験装置
  3. 実験方法
  4. 実験結果及び考察

1.研究目的

近年、国内において賞味期限切れ問題や異物混入事件といった食に関する不祥事が相次いでいる。今後は、HACCPなど基づく食品衛生管理の厳格化が予想される。そこで、共同研究企業のガリューは超音波微水滴とオゾンに着目し、短時間での殺菌洗浄処理が可能な「オゾンミストクリーナー」を開発した。本共同研究では、上記の試作装置を用いて、葉物野菜など通常の殺菌が難しい食品想定した殺菌相乗効果を検証した。大腸菌(E. coli, K-1株)を実験対象菌として、殺菌実験を行った。

2.実験装置

実験装置は、Fig. 1のようにオゾン発生装置及び噴射ノズルからなる。オゾン発生装置で発生させたオゾンを噴射ノズルから20 cm離れたサンプルに照射する。
噴射ノズルからは、オゾンのみ、水のみまたはオゾンと水両方を発射することができる。また、ノズル上部のつまみによって水量を調節することができる。

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Fig. 1 実験装置概要

3.実験方法

実験手順の詳細
(準備)

  1. 0.15 M 滅菌済みマンニトール溶液に大腸菌を懸濁し、これを原液とする。
  2. 原液を5mlずつ滅菌済み試験管に分注し、4℃で保管する。
  3. Fig. 2からFig. 4のように上部を切り取ったシャーレにろ紙(Whatman Glass Microfibre Filter GF/D)、メッシュ布を重ねて挟み込む。(ろ紙は内部に大量の水が入り込むのを防ぐために、メッシュ布は圧力でろ紙が破れるのを防ぐために重ねて使用した)
  4. 容器を30 min UV滅菌する。
  5. 装置はFig. 1のようにセッティングし、容器が水没しないようにする。
  6. ノズルから容器までの距離は20 cmとする。
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(殺菌)

  1. 容器横の穴から原液を4 ml注入する。
  2. ノズル直下に容器を設置し、処理を開始する。処理は、水のみ噴射した場合、オゾンのみ噴射した場合、水とオゾンの両方を最大噴射した場合の三通り行った。
  3. 10 min後、容器横の穴から約2 ml採取する。
    (コロニーカウント)
  4. 9 mLのDM溶液に採取したサンプルを1 mL注入し,10倍希釈する。
  5. 繰り返し,105倍まで希釈する。(Fig. 5(a))
  6. 試験管から,シャーレ2枚へ各1mL注入する。(Fig. 5(b))
  7. 溶かした寒天を約20mLずつ各シャーレに注入。(Fig. 5(c))
  8. シャーレのふたをして八の字にゆっくりと撹拌する。
  9. 105希釈から103希釈まで手順12〜14を繰り返す。
  10. 寒天が固まったら裏返して蓋をずらし,表面を乾燥させる。(Fig. 5(d))
  11. 36 ℃のインキュベーターで24時間培養。
  12. 30〜300程度のコロニーが生育しているプレートを数える。(Fig. 6)
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Fig. 5 コロニーカウント手順


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Fig. 6 コロニーカウントプレート


4.実験結果及び考察

実験結果グラフをFig. 7に示す。原液濃度は4×106 CFU/mlであった。水のみの処理では生菌数及び濃度はほとんど変わらなかった。オゾンのみの処理では若干生菌数が減少したが、殺菌と言える効果は得られなかった。これは、風圧及び水圧に耐えるために二重にしたろ紙と布を、オゾンのみでは効率的に通過することができなかったためと思われる。水とオゾンを併用した処理では103倍希釈プレートにおいても生菌は確認されなかった。この時、サンプル内に水が入り込み5 mlだったものが約8 mlになった。通常、水道水などが混入するとコロニーカウントの際にコンタミネーション(対象菌以外の混入菌)が生育するが、今回どのプレートにもコンタミはなく、大腸菌も生育しなかったことから、効果的に殺菌が行われたと考えられる。今後、サンプルとノズルの距離、サンプル濃度、処理時間、水量などをパラメータとしてさらに精査する必要があると思われる。

Table. 1 殺菌実験結果(データ)
103希釈 104希釈 105希釈 コロニー数
原液 -- 414 40/43 41×105
水のみ -- 428 34/40 39×105
オゾンのみ -- 404 31/26 32×105
水&オゾン 0 0 -- 0
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Fig. 7 殺菌実験結果(グラフ)


以上の研究結果を参考にして頂ければご理解頂けますように、オゾンのみで殺菌を行った場合と比較しても、弊社開発オゾンミストを使用した場合の殺菌力が非常に強力で有効なことが証明されています。
 この研究は大腸菌による実験結果ではありますが、この強力な殺菌力はインフルエンザウィルスなどにも充分対応可能です。

超微粒子ウォーターミスト SPG-M1-B/SPG-M1-U

〜セミドライ切削加工を強力サポート〜

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<仕様>

  • エアー圧:0.5〜0.8MPa
  • エアー使用量:130〜160リットル/分
  • 水噴霧量:0.1〜50cc/分
  • ノズル本体寸法:23φ×180L
  • ノズル本体重量:約100g

■作動原理

プラスチック製の柔らかいチューブからエアーや水を勢い良く噴射すると、チューブの先端は暴れます(水道に長いホースを付けて勢いよく水を出したときと同じ)。この暴れる力をコントロールしてチューブをスムーズに回転させたり、回転半径を調整したりする事によりパルスを発生させています。水をミスト状に発生させるには、エアーと水を同じ圧力でチューブに送り込み、回転がスムーズに成るように圧力を調整してやれば良いのですが、それには小型で高圧力の水ポンプと圧力調整器が必要となるので、安価で故障の少ない物と考えついたのが噴霧の原理になります。同軸((注)エアーチューブの中に水用の細いチューブが入っている)上にチューブを配置する事で理論を成り立てています。

■切削加工の技術≒動向を見る

近年、環境問題への関心は高まり、その中でも切削加工としてドライ・セミドライ加工が注目を集めています。高品質の加工が望まれる分野においてドライ加工では未だ問題が多いのが現実で、セミドライ加工でも油剤供給量等、各種の条件設定がネックとなり導入が進んでいないのが現状です。優れた切削工具の開発により、ドライ加工や冷風加工が導入され始め、常温や低温の空気、ドライアイスミストや低温窒素系ガス等を供給することにより加工点の冷却や切り屑除去を行っていますが、切削油を全く使用しないことから、潤滑効果の低下による表面性状や切削熱の発生により、寸法精度の低下や工具寿命を短くするなどの問題があります。そこで必要最初量の水をコンプレッサーエアーによりパルスミストとして発生させ、種々な切削加工時に使用することで、湿式加工(高圧クーラント方式)方式に替わる切削加工を可能にします。(注)セミドライウォーターミスト方式は、プラスチックやゴムなど熱変形に弱い物質にも最適です。

■水が油滑剤に成りうるのか

潤滑剤というとどういったもの思い描きますでしょうか。自動車や船のエンジンオイル、工作機械のギアオイル、自転車やオートバイのチェーングリース。家庭ではミシン油やCRCスプレーオイル等の他、OA/AV機器など目に触れていなくても回転したりこすれ合ったりする場所には潤滑剤が必ず使用されています。昔から人類にとって最も身近な潤滑剤と言えば“水”です。例えばスキー・スケートの滑走を助けているのは、接触界面で圧力と摩擦によって生成した溶解水といわれていますし、雨の日に車のタイヤが高速走行時空転する“ハイドロプレーニング現象”も、水の膜がタイヤと地面との摩擦係数を極端に低下させた例です。一般に切削加工時、潤滑剤を用いる目的は、変形熱(加工熱)と摩擦熱の除去(冷却)です。この熱の除去を行わないと工具と材料の温度が上昇し両者が融着し焼き付きが生じてしまいます。したがって発熱の影響が大きい条件では冷却性と潤滑性の両方を考慮する必要があります。水は空気や油に比べると冷却剤として非常に優れた特性を持ち、且つ無害です。

■一般的スプレーノズルとどこが違うのか

水は液体の中で比熱(注)が一番大きいのですがアルコールのように触っても冷たく感じないのは何故でしょうか?ヒントは時間にあります。すなわち、同じ量を蒸発するのに、水はアルコールの数倍時間がかかってしまうということです。蒸発する時間が早ければ、それだけ多くの熱を奪うことができる比熱(注)の大きい水を短時間で蒸発させれば多くの熱を奪えるわけで、それには水をより微粒子化して噴霧してやれば良いことになります。一般的なスプレーノズルでは切削加工時に発生する大量の熱と切削片を母材と刃物両方から排除するのは困難です。何故、弊社のウォーターミストノズルでは可能なのかと言うと、水の微粒子に自転及び螺旋の運動エネルギーを合わせ持たせているからです。この運動エネルギーの発生のメカニズムについては、作動原理で説明したエアーの噴射エネルギーの反力によるチューブの回転が発生の源になります。ウォーターミストノズルのもうひとつの特徴として洗浄効果が上げられます。チューブの高速回転時に発生するパルス波が、切削加工面に角度を持って衝突し剪断力を発生させるため、加工面に付着した油や、その他の汚れを洗浄出来るのです。

(注)比熱:物質の温度を上げるために必要な熱量

■ウォーターミストノズルの特徴

  1. ウォーターミストノズル 内部のフレキシブルチューブは、約60Hzの周波数を有する自励的な旋回をしています。
  2. フレキシブルチューブの自励的な旋回により形成される変動圧力波形は、加工面に対してスパイク波で繰り返し加圧しています。このことは、旋回流による“引っ掻き痕”となり、吸熱及び洗浄効果を高めています。
  3. 旋回運動により、加工面に当たるウォーターミストの面積を固定ノズルの数十倍に広げています。
*参照資料
高速回転フレキシブルノズルによる洗浄に関する報告(発表資料)
東京都立科学技術大学・首都大学東京大学院工学研究所による共同研究
2006/3/29 Matsudaira Lab.

■ウォーターミストはここまで出来る

  • 二酸化チタン(光触媒)のコーティング
  • 消臭・防カビ・殺菌・除菌剤の塗布
  • 自動車のシートやマット、アルミホイールなどの洗浄
  • 機械加工部品、電機・電子部品の洗浄
  • 室内や紙、織物などの加湿
  • 冷却(ガソリンスタンド・高湿作業場)
  • スポットクリーニング(マイナスイオンによるリラクゼーション)
  • 静電気除去(室内及び各種ワーク)
  • 各種機能水(注)による洗浄・消臭・防カビ・除菌・殺菌

(注)機能水:アルカリイオン水・オゾン水・水素水等

■今後の取り組み

切削油剤や工具材料の目覚ましい発達の今日、切削油剤を使用しない環境対応型加工技術として、ウォーターミストは高精度・高品質、及びニーズの多様化に対応した加工としては不十分な点もあります。
実用化に向けて、当社の更なる取り組みとしてダブルミストのデジタルコントロール化があります。ダブルミストとは、核になるウォーターミスト(1〜10μm)の回りに0.1μm以下のオイルの膜(シャボン玉の中に水が入った様な状態)を作り、切削加工面に噴霧することで、高圧クーラント加工と同等以上の切削加工を目指しています。

有限会社ガリュー 代表取締役 長谷川 可賀